えぼりゅーしょん(2)

 1勝1敗のイーブンでもつれ込んだ最終戦、この勝負は負けられない!!と密かにメジャーリーグ終戦並に盛り上がる自分(馬鹿)が、自分の気迫が伝わったのか相手の動きは隙が無い物でした。
 相手はテムジンF&マイザーΗ、両機共に回避重視の軽量級。近接重視のアファJ/Cでは近接に持ち込むのは至難の技です。その上ステージは高い段差があるオービタル・チューブ。空間機動が得意な軽量級には有利なステージなのです。しかし、今回の自分は勘・技量共に自己記録更新継続中でした。遠距離からの攻撃を掻い潜り、フェイントで相手の動きを撹乱。何度か近接でトンファーを繰り出していました。ある程度の技量をもった相手では近接なんざ当たらないと判っていたのですが、何度も繰り出しました。目には見えないものですが確実に存在するもの、精神力というゲージを削り取るの為に…。
 中盤からは遠距離からのナパーム&ソニックリング。両武器共に与えるダメージは微々たるものですが、相手の攻撃を相殺しつつもダメージを与えるというのがメリット。相手の攻撃を封じて隙がないことをアピールしつつ、近距離でのプレッシャーを与え続けました。
 互いに微量の差でもつれ込んだ5本目。執念場といえるこのシチュエーションにいつもなら感情が先走る自分…なのですが、その時は不思議と落ち着を払っていました。トンファー、ナパーム、マシンガン。持ちうる武器の全てを使って、遠・中距離から相手の体力を削りチャンスを伺いました。そして、マイザーΗが段差に引っかかった瞬間、右のターボ攻撃(ダキアスガン)が全弾ヒット!!終盤あたりでリードを奪いました。が、僚機がダメージを受けて一瞬にして形勢逆転。しかし、その差は僅か5%!!