ふぉーてぃ・ないん・でい。

 厳かに告げられるのである。

 天気予報は曇りのち雨。外に出てみると少し雨が落ちていた。空を見上げると不安定な雲が広がっていた。

 寝起きの悪いはとこが出かけ間際に鼻血をだす。いとこ夫婦と大慌て。結局、現地到着が時間ぎりぎりとなる。

 本堂に案内されてお経を読み上げられる。が、外部の参拝者がお参りしていたのと、次の親族が病院の待合室のように待機していたのが有難みを半減。心なしかお経も短かったような気もするが、神も仏もあまり信じていない自分にはどーでもいいこと。

 御骨を運ぶ任に付く。壷が入った木箱は重かったが、それ以上に責任が重い。お墓までの足取りも自然と慎重になった。空の雲が少なかったのが唯一の救いだった。

 墓の前でお経が上げられお焼香。最後の別れを告げたのちにお墓の下に御骨が置かれた。最後は涙を見せなかった伯母さんといとこ達。何度も見てきた別れだが、未だに慣れることはない。