ぶっく・すとあ。

 気が付いたのである。

 駅に近い古本屋が閉店していました。

 昔からあったわけではなく、だからといって最近できたわけでもない。思い入れがあったわけでもなく、かといって無関心でもない。まあ、それなりにもお世話になっていました。

 ぶっちゃけたところ、最近はどーでもいい存在に陥っていました。が、ふと目に入ったのは、がらんどうとした店内と壁に残る本棚の痕跡。そして、脳裏に過ぎるは古写真のような記憶。

 感傷というにはあまりにも軽すぎる何か。しかし、確実に残った何か。年をとるとはこういうことなのでしょう。