えんじぇるす・えっぐ。

　怖いのである。

　村山由佳の「天使の卵」が映画化されました。

　「おいしいコーヒーの入れ方」をきっかけに手に取った小説。ラストシーンの艶やかな描写は胸打つものがあり、所謂「ハマった」という状態に陥った自分。

　その特別と言える小説が映像化されるのはなんとも複雑な心境です。今までイメージの存在であった人物が具体的な形となって目の前に現れる。嬉しい反面、イメージとかけ離れていたらという恐怖があります。

　自分が村山由佳という作家に惚れたのは、ストーリーもさることながら文章の“言い回し”が自身の中と合致したと思えたからです。まるで鉄の歯車が噛み合うかのように。確実に何かが動き出したと感じました。

　その楽しみな箇所がごっそり抜け落ちたジャンル。二の足を踏むのも仕方ないかと思います。まあ、作品の感じるところはそこだけじゃないんだけどね…（汗）

　もっとも、野郎一人で恋愛映画の映画館なんざ行ける訳もなく、どちらにしろ二の足を踏むしかないと言うオチ（核爆）お後がよろしいよーで…（泣）