りーずん。
なにかか欠けているのである。
ある日の昼休み。職場の人との昼食で、食堂あるテレビからお昼のニュースが流れていました。内容はイラク人質事件。話をふってみると他2名からは以下のような意見が…。
Iさん「まあ、危険とわかって留まったやから自業自得やな」
Oさん「ボランティアするなら日本国内が先やろ」
言っていることは間違っていないけど…、かすかな違和感。
彼ら3人は政府の勧告を再三無視し、イラク国内に留まり続けた。その結果ゲリラに捕まり、挙句の果てに政府が交渉し人質が救出された。
文面だけ読めば、確かに政府関係者としては面白くはありません。たとえ救出することが国家の義務だからといっても、厄介事を増やすなというのが彼らの本音なのでしょう。
が、ここで一つの疑問があるはずです。“彼らは何故そこに留まり続けたか?”ということです。
幼い子供でもわかることですが、現在のイラク治安情勢は治安悪化なんて生易しいものではなく、弾丸・砲弾が飛び交う戦場です。常識で考えれば、ぬるま湯の日本を抜け出していくようなところではありません。
カメラマン、ボランティア活動者、…そして反戦運動者。各々の目的はあると思いますが、彼らは生死を賭けてその目的を成し遂げようとしました。“自己責任”という一言では片付けられない問題だと思います。
人間、生きて行く為には必要なものが沢山あります。それを得るために、持って生まれた物が代価となる時もあるのだけれど…。